春の花々が咲き誇る、人里離れた松田山山頂付近の「最明寺史跡公園」

2026.04.25

東名高速道路の大井松田ICをはじめ、小田急線やJR御殿場線の停車駅がある松田町。毎年2月半ばを過ぎると、東名高速道路沿いの松田山中腹にある西平畑公園が早咲き桜で彩られ、早春の花見スポットとして多くの観光客が訪れます。


その松田山の山頂付近の海抜550mに、桃源郷のような穴場スポット「最明寺史跡公園」があります。人里離れた園内ですが手入れが行き届いており、春を迎えると、ソメイヨシノをはじめハナモモやモクレン、レンギョウなど、多彩な花々が静寂の中で咲き誇ります。また中央には池があり、のぞいてみるとカエルやオタマジャクシが泳ぐ姿が見られ、周囲の木々からは野鳥の声も重なって、そこかしこに春の息吹が感じられます。

時が止まったようなこの空間には、お弁当を広げるのにちょうどいいベンチや芝生もあり、ハイキングにもぴったり。子ども連れでも訪れたい史跡公園です。

鎌倉時代からの歴史が息づく史跡公園

「最明寺史跡公園」という名前からも察せられるように、護摩堂跡に石垣が残されていたり、鐘突堂跡に石碑が安置されていたりと、園内を散策すると歴史の面影が感じられます。
最明寺は、かつて源頼朝の信仰が厚かった伊豆山の浄蓮上人源延が1221年(承久3年)に夢のお告げを受けて「西明寺」として建立したのが始まりだとか。その後、室町後期の戦乱で次第に衰退し、1469年(文明元年)に寺が現在の大井町金子に移されたそうです。
寺が移された後も信仰が続き、毎年4月10日には、この場所で守護神の善光寺如来像を祀って地元の方々による施餓鬼会(せがきえ)が行われています。

奈良時代の「からさわ古窯跡群」から移築されたのぼり窯

管理棟近くの斜面を沿うように、大きなのぼり窯があります。これは「からさわ古窯跡群(こようせきぐん)」から移築されたのぼり窯で、8世紀初頭の奈良時代に屋根瓦を焼いていた窯だそうです。東名高速道路の工事の際に松田庶子で発見され、1987年に4基のうち一つを移築。窯の規模から、1回に屋根瓦を150~200枚も焼くことができたと案内板に記載されています。

のぼり窯は全長7m・幅2m。傾斜角は約45°

令和の現代にいながらにして、奈良時代に使われていたのぼり窯を目の前にするのは、何だか不思議な感覚です。

西平畑公園から徒歩約90分、史跡公園から寄方面へのハイキングコースも

こちらの史跡公園は、松田町のランドマークともいえる西平畑公園(松田町松田惣領2951)の自然館から徒歩約90分。途中、鹿柵があるなどハイキングコースとして整備されていて、のんびり散策するのも楽しめます。

鹿柵を通行した後は、鹿が入らないように門扉を閉めてください

また、史跡公園からは斜面を登るような散策路があり、高台から史跡公園を見下ろすのも気持ちがいいです。山北町高松集落を迂回するルートを使えば、松田町の寄方面へ続くコースもありますが、山歩きの際はヤマビルにご注意ください。

ライター  まりっぺ

のんびりとした環境で暮らすにはちょうどいい、

西湘エリア。

子供が夢中で走り回れる緑豊かな公園をはじめ、

昔ながらの商店や個性あふれるショップ、

四季折々の地元食材などマイペースで情報発信していきます。